Story

出版社の編集部で働く園田修一(黒羽麻璃央)は清川莉奈(穂志もえか)と出逢い、同棲生活をしている。修一は小説家になるという夢を抱いていたが、日々の仕事に追われ、諦めかけていた。莉奈は何をやっても上手くいかず、いくつもアルバイトをクビになり、家で独り過ごすことが多かった。ある日、修一は高校の先輩で大手出版社の編集者・相澤今日子(松井玲奈)と再会し、相澤の務める出版社の新人賞にエントリーする。一方、自身の出版社でも売れっ子コメンテーター西川洋一(安井順平)を担当することになるが、西川の編集担当に原稿をすべて書かせるやり方に戸惑う。修一は全く小説の執筆に時間がさけなくなり焦り始める。そんな中、莉奈はふとしたきっかけで西川の目に止まり、修一と共に出版社で働く事となる。西川も出版社の皆も莉奈をちやほやする光景に修一は嫉妬心が沸々と湧き、莉奈に対して態度が冷たくなっていく。いつしか、喧嘩が絶えなくなり―。
Comment
プロデュースの藤井道人氏もまた戦友。
その戦い続ける姿勢は、その眼差しはどこへ向かっているのか。
ひとつの答えがこの映画で結実されている。
そっと傍観するつもりが、いつの間にか呑み込まれ、鼓動が鷲掴みにされ、気づけば抱きしめられていた。
それぞれの声にならない心のささくれが、それぞれの言葉にできない皺の揺らぎが、愛おしい。
ただただ生きる叫びで溢れている。
またひとつ大切な映画に出会えました。
綾野剛(俳優)
「孤独とは・・・
誰もが抱える。
でも・・・
誰かと繋がりたいと願う。」
伊原剛志(俳優)
修一と莉奈にも”生きづらさ”というのがすごく見えました。それゆえのすれ違いも見られました。
生きづらさに悩む若者、非常に多いと思います。この二人に共感する部分もあるのではないでしょうか。
昨今、セルフラブ、ありのままの自分を愛する、などが流行っていますが、なかなか急に思考を変えて自分を愛することなぞ無理です。
でもそれでもいいんだと。ゆっくり考えながら、色んな人に頼りながら明日も生きていこうかなという気持ちになれる映画でした。
武田玲奈(俳優)
見ていて苦しいはずなのに、ワンシーンが進むたびに暖かい光が見えてくる、そんな感覚になりました。
登場人物みんなに感情移入が出来てしまうのは、きっと、誰もがほんの少しでも不器用にもがく現実を知っているからだと思いました。
私自身も作家として活動している為、修一が小説と向き合う姿には力が入ってしまいましたが、先輩である今日子の「締切くらい守ろうよ」の台詞は、心にグサリと刺さりました。笑
今野杏南(俳優)
今見えている景色に気づき立ち止まる、リナのような純粋な魂を私も持ち合わせていたい。
伊澤彩織(スタントパフォーマー、俳優)
そんな孤独感がすごく伝わってきました。
ただ側で認めてほしいのにその願いすら敵わない絶望感から涙が出てくるりなちゃんを私はただ応援したくなりました。
男の子のプライドもあるのも分かるし女の子の私を見て欲しい気持ちも分かる!
男女のすれ違いが切なくて胸がぎゅっとなりました。
是非劇場で見て確かめてくださいね。
皆さんの感想も聞きたいです!
中村ゆりか(俳優)
僕たちはどれだけその有無を呪い、焦がれながら生きてゆくのだろう。
どの瞬間もいたたまれなくて、でもわかってしまう。
この映画にあるのは、身に覚えのある痛みばかりだ。
辛い。苦しい。愛おしい。
SYO(物書き)